JAL・ANA・デルタの上級会員資格を比較

JAL飛行機 旅行

航空会社の上級会員になると、飛行機を利用する際にさまざまな面で優遇され、快適に飛行機を利用することができます。

基本的にはどこの航空会社も同じようなサービスを提供していますが、航空会社やアライアンスによって、細かい点が異なったり、ステータス維持の方法が異なります。

今回は、ワンワールドのJAL、スターアライアンスのANA、そしてスカイチームのデルタ航空の三社の上級会員ステータスについて比較をしていきます。

デルタ航空は名前だけ聞いたことはある方が多いかもしれませんが、成田空港にハブ機能を置いたり、日本限定でさまざまなキャンペーンを展開するなど、意外にも日本に深く関わってきたアメリカの航空会社です。もともとは戦後から日本との結びつきが強かったノースウエスト航空として知られていましたが、現在はデルタに経営統合されています。

上級会員のシステム

サービス内容はほとんど同じ

上級会員になることで優遇される特典は基本的にどこの航空会社もほとんど一緒です。

  • 専用チェックインカウンター
  • 預け荷物の重量・個数の制限緩和
  • 専用保安検査場
  • 専用ラウンジ
  • 優先搭乗
  • 優先手荷物受取

異なるのは、ボーナスマイルや座席アップグレード、そして会員資格の維持方法などです。

また、これらの特典は、同じアライアンスの航空会社を利用した際にも適用されます。たとえばJALのサファイア会員になっている場合、ワンワールドメンバーであるアメリカン航空やカンタス航空などでも同様に上級会員として優遇されます。ワンワールドに加盟していない、JALと独自に提携しているエミレーツやエールフランス、大韓航空などでは、JAL便として発券されたコードシェア便でのみ上級会員として扱われます。

基本的に、会員ステータスは1~2年毎に更新され、会員資格を維持するには毎年資格条件をクリアする必要がありますが、日系のJALとANAは、上級会員資格のサファイア(JAL)・プラチナ(ANA)を半永久的に維持できる仕組みがあります。

デルタ航空も日本限定のキャンペーンとして、クレジットカードを発行することで最低1年間上級会員資格「ゴールドメダリオン」を獲得できるようになっています。日本にはスカイチーム加盟会社がないため、このような特別キャンペーンを行っています。

アライアンスステータスの仕組みは異なる

航空会社のステータスとは別に、それに連動したアライアンスステータスが用意されています。JALのJMBサファイア・JALグローバルクラブ会員はワンワールドサファイア、JGCプレミア・JMBダイヤモンドはワンワールドエメラルド、といった感じです。

ワンワールドは3クラスに分かれ、最上級会員の扱いもアライアンス内で共有されるので、ワンワールドエメラルドを持っていれば、ワンワールド加盟社のファーストクラスラウンジも利用することができます。

スターアライアンスはシルバーとゴールドの2クラスに分かれ、ゴールドのサービス内容はANAのプラチナと同等です。ANAダイヤモンドサービスのような航空会社の最上級会員資格の特典は自社に限定されています。そのため、ANAでダイヤモンド会員(最上級)になっていても、他社便ではスターアライアンスゴールドとなるため、ANA以外ではビジネスクラスラウンジまでしか使えません。

スカイチームも同様に2クラスですが、多くは最上級会員資格の特典が座席指定や予約に関するものなど限定的になっており、ファーストクラスラウンジが使える特典なども用意されていないので、エリートプラスは実質的な最上級資格であると言えます。

例を挙げると、デルタ航空は国際線はファーストクラスがなくビジネスクラス(デルタ・ワン)までで、ラウンジもデルタスカイクラブの1種類、エールフランスはファーストクラスが設定されていますが、専用ラウンジが使えるのはファーストクラスの乗客のみで、フライング・ブルーのプラチナ会員でもアクセスすることはできません。

JALのステータスプログラムの特徴

ステータスはFLY ONポイントか搭乗回数によって決まる

1年間のFLY ONポイント、もしくは搭乗回数によってステータスが決まります。FLY ONポイントはマイルとは異なるシステムで貯まるステータスポイントで、搭乗区間の基本マイルに発着地の地域によって異なる積算率が掛けられた数が取得できます。

基本マイルは、運賃によって異なります。プレミアムエコノミー、エコノミーYクラスであれば100%、エコノミーの割引運賃であれば70%もしくはそれ以下になります。そこから国内線は2倍、アジア・オセアニアは1.5倍、北米・欧州は1倍が掛けられます。

ANAも同じような仕組み・基準になっていますが、JALの場合はFOPをもらえるキャンペーンをJALカード会員に対して行っていることと、一定の搭乗回数に達することでステータスが上がります。そのため、ANAよりも上級会員にはなりやすくなっています。

JALグローバルクラブ(JGC)

JALグローバルクラブ(JGC)は、JMBサファイア会員になると招待状が届きます。専用のクレジットカードを発行することで入会できます。

このJGC会員になることで、ワンワールドサファイアのステータスを獲得することができるため、JGC会員でいる限りはJMBサファイアとほとんど同じサービスを受けることができます。

キャンペーンでFOPを獲得できたり、50回搭乗でもJMBサファイア会員になれることから、後述するANAのSFCと比べると、JGCは比較的取得しやすくなっています。

ここも、ANAと大きく異なる点ですが、JGCに加入すると80,000FOPでワンワールドエメラルド、最上級会員資格が得られます。ANAでも80,000PPでANA SUITE LOUNGE(ファーストクラスラウンジ)の利用券が3枚もらえる特典はありますが、会員資格はプラチナのまま。JALの場合はJGCプレミア/エメラルドとなるので、JALだけではなくワンワールドのファーストクラスラウンジも利用できます。

ワンワールドでの使い勝手

ワンワールドの加盟会社は13社とあまり多くありませんが、JALを含め全体的にサービスや安全性に定評のある航空会社が多く、運賃のコストパフォーマンスが良いキャセイパシフィック航空、カタール航空も加盟しており、そこまで不便することはありません。

ステータスを持っていても一部の航空会社では手荷物優先タグのサービスがない場合もありますが、基本的にはどこも共通のサービスを受けられます。

前述のとおり、最上級会員資格もワンワールドエメラルドとして用意されているので、他社便でもファーストクラスラウンジが利用できる点は他のアライアンスにはない優れたポイントです。

その他のJALステータスプログラムのメリット

ステータスが上がると、ボーナスマイルが付与されますが、JALの場合は自社便のほかにもアメリカン航空・ブリティッシュ・エアウェイズ・イベリア航空に搭乗した際にも付与されます。ANAの場合は、自社便とユナイテッド航空に限定されてしまいます。

また、クリスタル以上のステータス会員は、ステータス基準を達成した翌年の内の好きな1ヶ月間を、国内線FOPを2倍にできるキャンペーンもあります。JGC会員になることができたら次はJGCプレミアを目指すこともできるのです。

ANAのステータスプログラムの特徴

ステータスはプレミアムポイントによって決まる

ANAでは、1年間に積算したプレミアムポイントによってステータスが決まります。プレミアムポイント(PP)もマイルと異なるシステムで貯まるステータスポイントです。JALのFLY ONポイントとほとんど同じシステムで、基本マイルに路線倍率を掛けた額がPPとして積算されます。国内線は2倍、アジア・オセアニア線は1.5倍、欧州・米国線・他社便は1倍です。

JALとの違いは、ステータスの判断基準がPPに限られる点です。JALでは搭乗回数によっても判定されるため、短距離路線を中心に利用している人にも上級会員になるチャンスはあるのですが、ANAの場合は回数で修行を積むことはできません。

スーパーフライヤーズカード(SFC)

スーパーフライヤーズカードを作ることで、ANAのプラチナ会員と同等の会員資格を半永久的に維持できます。こちらもJAL同様に、50,000PPを貯めてプラチナ会員になることで入会資格が得られます。

もちろん、スターアライアンスのゴールドステータスが適用されるので、ANAに限らずスターアライアンス他社便でもビジネスクラスラウンジが利用でき、優先搭乗などのサービスが受けられます。

スターアライアンスでの使い勝手

スターアライアンスは、加盟数が28社にも及びます。ユナイテッド航空、ルフトハンザ、中国国際航空、シンガポール航空など、欧米圏を中心に多くの地域をカバーしています。

基本的にはどこの航空会社でも同じようなサービスを受けられますが、ワンワールドとは異なり、最上級会員資格相当のアライアンスステータスがありません。スターアライアンスステータスの最上位がゴールド(ANAプラチナ相当)となるため、ANAでダイヤモンド会員になっても、最上級会員として扱ってくれるのはANAだけになります。

その他のANAステータスプログラムのメリット

年間で獲得したプレミアムポイントに応じてアップグレードポイントが付与されます。アップグレードポイントは、座席のアップグレードやラウンジ利用などに使えるポイントで、エコノミーからビジネス(国内線はプレミアムクラス)、ビジネスからファーストにアップグレードが可能です。ANAのほかにも対象クラスであればユナイテッド航空の国際線にも適用可能です。これはJALやデルタにはない点で、ANAの魅力的な点です。

また、SFC会員は毎年一律4ポイントが追加で付与されます。

プラチナ以上の上級会員、SFC会員であればポイントを使わなくても空席があれば国際線エコノミーからプレミアムエコノミーに無償アップグレードができていましたが、2019年9月30日をもって終了すると発表されました。

デルタ航空のステータスプログラムの特徴

デルタ航空のステータスプログラムは、日系二社とは異なった仕組みになっています。本項では日本地区会員を対象として解説します。

ステータスはMQMかMQSによって決まる

1年間のMQM(メダリオン会員資格取得必要マイル)とMQS(メダリオン会員資格取得必要区間)によって会員資格が決まります。JALのFLY ONポイントと搭乗回数のものと似ていますが、MQMはJALと比べても結構貯まりやすくなっています。

デルタの場合、マイルは航空券料金の米ドルベースで計算されますが、MQMはエコノミーの割引運賃であっても、実飛行マイルと同額のMQMが付与されます。さらにプレミアムセレクト(プレミアムエコノミークラス)を選択することで1.5倍になります。JALのFLY ONポイントの場合、割引エコノミー運賃になると基本マイルが少なくなり、FOPは少し落ちてしまいます。

成田⇔シアトルの往復はエコノミーで9,538MQM プレミアムセレクトは14,308MQM

JALで同区間を割引エコノミー(70%)で予約した場合は、往復で7,486FOPです。

デルタの残念な点としては、日本国内線でMQM、MQSを積算できないことが挙げられます。同じスカイチームのエールフランス、KLM、大韓航空のマイル積算運賃であればMQMは100%以上貯まることがほとんどで、スカイチームの国際線をよく利用する方には比較的ポイントを貯めやすくなっていますが、デルタ航空は日本の航空会社とマイレージ提携をしていないため、国内でMQMを貯めることはできません。

デルタアメックスゴールドカード

MQM・MQSで会員資格を得るのはなかなか大変ですが、デルタの日本会員は、デルタアメックスゴールドカードを作るだけで最低1年間は上級会員資格ゴールドメダリオンが獲得できます。

JALとANAと違い修行をしなくても取得でき、簡単にスカイチームのエリートプラス資格を得られることから、このカードを持っているマイラーも少なくありませんでした。

しかし、2018年5月にサービス改定がされ、カード入会2年目以降は前年度にカードで150万円以上の買い物をしないと資格を維持できなくなってしまいました。年会費が3万円弱なだけではなく、月に約12万円の買い物をデルタアメックスゴールドカードでしなければならなくなり、少しハードルは高くなってしまいましたが、人によってはJGC・SFC修行よりも難易度は低いかもしれません。

アメックスが発行するゴールドカードなので、機能は一般的な日本のプラチナカードとほとんど同等で、保険やプロテクションが充実しているほか、カードラウンジを同伴者1名も無料で使えるため、上級カードが気になっていた方も持ってみるのは良いかもしれません。

スカイチームでの使い勝手

スカイチームは、日本の航空会社は在籍していませんが、デルタ航空をはじめ、エールフランス、KLM、大韓航空、チャイナエアライン、中国東方航空など、19社が加盟しています。かつては、JALが経営破綻時に移籍を検討したり、スカイマークが加盟する噂もありました。

スカイチームでは、上級会員への優遇プログラムのルールを共通化しており、SKY PRIORITYという名称で分かりやすく統一しています。各社で対応のブレがほとんどなく、利用者にとっても分かりやすくなっているのが特徴です。

アライアンスステータスは、エリートとエリートプラスの2種類で、SKY PRIORITYはエリートプラスの会員が受けられます。スターアライアンス同様に最上級会員資格もエリートプラスになってしまいますが、前述の通りスカイチームの最上級会員資格はおまけ程度のサービスが追加される程度なので、エリートプラスは実質的な最上級会員資格であると言えます。

その他のデルタ航空ステータスプログラムのメリット

デルタのメダリオンプログラムは、日系2社と異なったプログラムになっており、MQMの繰越が可能になっています。1年間に65,000MQMを貯めた場合、ゴールドに必要なMQMを引いた15,000MQMが翌年に繰り越されます。

また、メダリオン資格に応じてボーナスマイルも積算されます。一般会員の積算マイルは1ドルにつき5マイルですが、ゴールドメダリオンの場合、1ドルにつき8マイル積算されます。(デルタは航空券の米ドルベースでマイルが計算されます。)デルタ便だけではなく、中国東方航空、KLM、エールフランス、大韓航空、アリタリアに搭乗した場合もメダリオンボーナスマイルが獲得できます。

デルタ便搭乗時に限定されてしまいますが、ゴールドメダリオンの場合は、出発3日前に空きがあればコンフォートプラス・米国内線ファーストクラスに無償アップグレードできます。自身でアップグレード申請することも可能ですし、自動で申請するように設定することも可能です。ただし、最近の日米路線でコンフォートプラスが廃止されプレミアムセレクトに置き換わりつつありますが、そちらに無償アップグレードすることは現時点ではできません。

さらに、知る人ぞ知る「ニッポン500マイルキャンペーン」もメダリオン会員は優遇されます。航空会社を問わず日本の国内線の搭乗券を2ヶ月以内にデルタに送ることで1区間につき500マイルもらえるキャンペーンですが、通常会員だと年間10フライト分(5,000マイル)しか申請できません。メダリオン会員であれば、最大40フライト分(20,000マイル)獲得できます。

半券をFAXで送らなければならず、結構手間はかかってしまいますが、JGC・SFC修行をした際の半券や、LCCに乗った際の半券、さらにはマイルを交換した特典航空券まで申請できるので、実は結構すごいキャンペーンなのです。筆者もこれまでにかなりのマイルを貯めることができました。

他社の上級ステータスがあれば期限付きでステータスマッチも可能

3社のなかで唯一、他社の上級会員のステータスマッチが可能です。

ステータスマッチは、搭乗実績がなくても他社の上級ステータスと同等のステータスを期間限定で付与するキャンペーンで、プロモーションの一環です。たとえばJMBサファイア会員である方がステータスマッチを申請すると、デルタのゴールドメダリオンにマッチし、3ヶ月間資格が付与されます。

資格を1年間維持するには一定の条件がありますが、ゴールドメダリオンであれば3ヶ月のうちに12,500MQMもしくは15MQSを取得すれば、約1年間その資格を維持できます。デルタはMQMを比較的貯めやすいので、日米路線をプレミアムセレクトで往復すればすぐに貯まります。

なおステータスマッチは、搭乗実績がないと弾かれる場合もあるようなので、JGC平会員などは弾かれてしまう可能性もありますが、JGC修行をした直後に申請すると通るかもしれません。

JAL・ANA・デルタ 上級会員比較まとめ

今回は、JALとANAに加えてデルタの比較をし、3つのアライアンスの上級会員資格の比較を行いました。

日系はどちらもそれほど大差はありませんが、JALの方が比較的会員資格が取りやすく、アライアンスステータスが3クラスあるところが、ANAはアップグレードポイントと提携社の多さが魅力的です。

ステータス会員になってからもFOPを付与するキャンペーンを行ったり、最上級会員資格(JGCプレミア・エメラルド)のハードルも低い点を考えると、筆者としてはJALの方が魅力的に映ります。

また、個人的におすすめしたいのは、デルタアメックスゴールドでゴールドメダリオンを取得する方法です。2年目以降も継続するには年間150万円以上決済しなければならないので少しハードルが高いですが、最低1年間はカードを発行するだけで上級会員資格が得られるので、デルタ航空やスカイチームでのフライトを予定している方は、「上級会員ってどんなものなのだろうか」とお試しでやってみるのも良いかもしれません。きっとスカイプライオリティの快適さに驚くことでしょう。デルタのスカイマイルは無期限で貯められるので、JALもしくはANAのサブとして貯めておくのもおすすめです。

すでにJALやANAで上級会員ステータスを取得している方は、ステータスマッチにも挑戦してみるのもおすすめします。2つのアライアンスの上級会員資格があれば、旅程を考える際に航空会社で悩まされることも断然少なくなるでしょう。

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