2015年1月11日は春高バレー決勝戦
注目選手は何といっても強豪・東福岡高校の金子聖輝だ。
金子は2年生ながらエースとして活躍し、チームの「3冠達成」という大きな重圧の中戦っている。
さらに金子は2020年東京オリンピック指定強化選手に選出されるなど、周りからの期待も大きい。
そんな金子のルーツを辿ってみよう。
金子聖輝という男を探る
金子聖輝(かねこ・まさき)
【生年月日】
1997年10月23日
【出生地】
福岡県
【ポジション】
セッター
【身長】
188cm
最高到達点333cm
※清水邦広 最高到達点335cm
※木村沙織 最高到達点304cm
【体重】
70kg
経歴
福岡市立香椎第三中学校
2012年「第26回全国都道府県対抗中学大会(JOCカップ)」にて、JOC・JVAカップ、オリンピック有望選手賞、大阪府知事賞を受賞するなど中学時代からその実力の高さを証明。
JOC・JVAカップは「協会がもっとも将来に期待する選手に送られる名誉ある賞」であり、清水邦広、木村沙織など日本の男女エースも歴代受賞者の一人である
東福岡高等学校
福岡市内にある私立高校
偏差値:61
文武両道をモットーとした男子進学校、野球・サッカーも全国クラス。
野球では田中賢介(レンジャーズ→日本ハム)、村田修一(横浜DeNA→巨人)、サッカーでは長友佑都(インテル・ミラノ)など世界で活躍するアスリートを多く輩出する名門校。
高校時代の村田修一は投手としてチームを牽引。
3年の春・夏に甲子園出場、春のセンバツ大会では松坂大輔率いる横浜高校に敗れた。
今や「世界の長友」も高校時代は無名選手。スポーツ推薦を得ることができず指定校推薦で明治大学へ進学した。
東福岡高校は他に「恋するフォーチュンクッキー(AKB48)」のミュージックビデオ撮影地に使用されたことでも有名。
野球・サッカーにおいてはこのように有名選手は輩出しているものの、バレーボールは全国区であってもプロ選手を輩出するには至っていないのは意外な事実。
その第一人者となれるか?が一番の見所。
金子聖輝が2020年東京オリンピックに出場するとなるとその時は22歳。
若干「若すぎるか…」とは思うが、持っているスペック、パフォーマンスレベルでは十分な逸材である。
身長や跳躍力においては申し分無いが、体がまだ細い。
体重を増やしスパイクの重みをプラスできるかが課題。
活躍するプロ選手は高校や大学時代に代表合宿等で周りと比較し「自分の体の小ささ・細さ」に気付くという。
そこから「食べる」トレーニングを取り入れる選手も少なくない。
2年時において早くも東京オリンピック強化選手に選ばれたことは彼にとって相当のプラスになることは間違いない。
ここで何かしらの「気付き」を得られるか・得られないかが本当のプロとしての資質ということになる。
性格・プレースタイル
スパイク・ブロックは既に高校レベルを超越しており、チーム内でも、また東京オリンピック強化選手内でもムードメーカーとしての役割を果たしている。
その甘いマスクからはまだ高校生らしいあどけなさを感じさせる。
東福岡高校のバレー部はほとんど(全員?)がスポーツ推薦の特待生、遠方住まいの生徒には寮が用意されているが金子は実家が福岡ということもあり入寮はしていないだろう。
男子校でさらに部活漬けの毎日から全国を目指し練習する中では彼女を作る暇すらない。
部活漬けの高校生活も、浮いた話のある高校生活もどちらも美しいが、思春期の当の本人はやりたいことがたくさんあるだろうな~と勝手に想像…
東福岡高校のこれまでの戦い
東福岡高校はこれまで初戦を除き全てストレート勝ち。
決勝の相手は大村工(長崎)との“九州対決”となる。
1回戦:vs 洛南 2-1
2回戦:vs 東亜学園 2-0
3回戦:vs 習志野 2-0
準決勝:vs 大塚 3-0
昨年の大会では決勝でストレート負けを喫した東福岡。
そのリベンジへ向け、3冠達成に向け、そして「金子聖輝ここにあり」とその名を全国に轟かせるべく将来の日本のエースが躍動する…。
<追記>
東福岡高校は1月11日の大村工戦に勝利し、高校総体、国体、高校選手権を制し初優勝、見事三冠達成を成し遂げた。
最後はキャプテンの森健太郎が得点を決め有終の美を飾った。