テスト前に部屋の掃除がしたくなる心理学

試験前や仕事の締め切りが迫っている時、なぜか机の掃除をしてみたり、いつもなら絶対しないようなことをせっせとこなしていたりしないでしょうか。

これには正式な名前が存在し、心理学的にも既に解明されている人間の本能の一種なのです。




セルフ・ハンディキャッピング

セルフ・ハンディキャッピング
心理学用語。物事に取り組む際、わざと自分に不利になる要素を与え、本来の成果を発揮させないようにする事。失敗した時の言い訳として用いる。(はてなキーワード)

目前に控えた課題に対して、自信を持てないときに起こりやすく、簡単に言えば、あらかじめ「言い訳の種」を蒔いておく行動です。

あなたにも一度は経験があるでしょう。大事なテストの日の前日に限って体が落ち着かず、部屋の掃除を始めたり、頭をリフレッシュしようと思い、外に走りに出かけたり。普段やらないようなことをやってみたり、脳にいいということを試したくなったり、試験前日は早く寝たほうがいいとかなんとか言って普段以上に早く寝たり(※早く寝ていいのは普段やってる人だけです)。

そして見事翌日のテストの結果が悪ければ、
「ああやっぱりな。久しぶりにランニングなんてしたから疲れてすぐ寝ちゃったんだよ。」
と、自分に都合のいいように解釈します。この時の彼の脳の中は、もう自分の前日の行動を肯定する作業で大忙しです。

そして、親や友達にはこのように言うのです。
「いやー全身筋肉痛だよ~。試験前で部活停止だから体中うずいちゃって昨日走っちゃったよ~。」

これが意味するところは、
「成績が悪いのは自分の能力がないからだ」と思いたくないがために、あらかじめ自分にハンディキャップを課し、「今回はハンディがあったからこの成績だった」と言おうとしているのです。

何のためにそんなことをするのかといえば、人には「プライド」という厄介な感情があるためです。もし仮に、彼がこのテストについて全精力をかけ臨んだとしましょう。その結果が散々なものであったとき、彼のプライドはどうなるか。100%の努力で挑んだ結果、点数が低いとなると、自分は根本的に学力がない、頭が悪いという事実を、自分も含め知ることになり、今の彼にとって受け入れられない真実であればあるほどセルフハンディキャッピングによる挙動を起こすと言われています。

ですから一種の保険のごとく、「きのう目に付いたゴミが気になっちゃてさ~、気づいたら寝る時間だったよ~笑」
と言い訳ができれば、晴れて彼のプライド・自尊心を守られることになるのです。

センター試験前夜にやられては困りますが、もし自分の子どもが、明日模試か定期テストか何か控えているというときにゴソゴソ様子がおかしかったら、親が「ちょっと休憩しようか」など落ち着かせてあげるだけで変わるかもしれません。

大事な時期ですから、親である私たちが言い訳のはけ口になってあげればティータイム後にがっつり勉強してくれるでしょう。仮にテストが悪くても「親に誘われたから」と言い訳できますしね。

これからはそんな視点で子供をよく観察してみてください。