【犬の熱中症】症状と応急処置法とは?ポメラニアンは特に注意を

熱中症は、体内にたまった熱を外に逃がすことができずに全身の機能がうまく働かなくなってしまう状態のこと。ポメラニアンは寒冷地原産の犬種ですので特に暑さには弱く、より一層の注意が必要です。

人間でも熱中症により死に至る場合がありますが、それと同様に犬においても熱中症は死の危険を伴う非常に危険な状態です。飼い主さんの対処ひとつで命が左右される場合もあります。一歩の遅れが取り返しのつかないことにもなりかねません。

具体的にどのような症状がでるのかよく理解し、その対処法を身につけましょう。

まず第一に愛犬の命を守ることができるのはのは飼い主のあなたなのです。




犬の熱中症~具体的な症状

まずは初期症状から解説していきます。

  • パンディングが速くなり、ハァハァと深く荒い息をする
  • 唾液がたらたら垂れるほど多くなり、止まらなくなる

これら二つが見られたら熱中症を疑ってください。初期症状の特徴です。それに加え、ぐったりとする、ふらふらと歩くといった症状も見られます。

重症化する前のこの段階での見極めが非常に重要です。

重度の症状

初期症状を見逃してしまうと下記のような重度の症状が現れるようになります。

  • 痙攣
  • 意識障害・昏睡状態
  • 呼吸困難
  • 下痢・血便
  • 嘔吐

これらの症状がみられるようなら非常に危険な状態です。すぐに応急処置にとりかかり、なるべく早く動物病院に連れて行ってください。

「”自分は大丈夫”と思わぬように」とは人間が熱中症にかかるときの注意点としてよく言われていますが、ワンちゃんも同様です。「うちの犬は平気だ」とは絶対に思わないように。日頃から様子をよく観察し、すこしでも「おかしいな」と思ったら直ちに対処することが大切です。

熱中症になってしまったら

焦る気持ちはよくわかります。難しいとは思いますが、ここはひとつ冷静になり落ち着いて対処することが大切

飼い主さんがパニック状態になってしまってはできることもできなくなってしまいます。落ち着いて適切な応急処置を心がけましょう。

まずは応急処置を。とにかく体温を下げてあげる

応急処置としてまずやらなくてはならないことは、ワンちゃんの体温を下げてあげることです。

たとえ重度の症状が出ていてもそのまま動物病院には連れて行かないように。すぐに病院に連れていきたい気持ちはよくわかりますが、何もせずに向かうのでは移動中に症状が進行してしまい、取り返しのつかないことになってしまう恐れもあるのです。

症状が軽かろうが重かろうがまずは体を冷やしてあげることが最優先です。

 ①涼しい場所に移動

風通しのよい日陰や屋内など、まずは涼しい場所に移動させましょう。熱中症の根原である熱を取り除いてあげます。冷房の効いた部屋に連れていくのがベストです。

 ②体を直接冷やす

  • 水を直接体にかける
  • 浴槽や水槽に水をはり、体を浸す
  • 濡らしたタオルをかける

これらの方法で直接体を冷やしてあげます。頭や顔、動脈の通っている首元・わきの下・内股のつけねといった部分を意識的に冷やすとより効果的です。

使用する水は冷たすぎると逆効果絶対に氷水は使用しないこと。急激に冷されることで肌表面にある血管の収縮を引き起こし、熱中症がより悪化してしまう可能性があります。また、ショック状態や低体温症といった熱中症とは別の重大な症状を引き起こす恐れもありますので水の温度には要注意です。

③風を当ててあげる

「②」と同時に行います。

水で体を濡らしながら、かき分けるように毛を持ち上げ皮膚に直接風を当ててあげます。扇風機を傍らに置き「②」を続けるとよいでしょう。なければうちわでもいいので風をつくってあげましょう。気化熱を利用し、より効率的に体温を下げることができます

水が飲める状態であれば適宜水を飲ませてあげて下さい。無理に飲ませようとするのではなく、飲みたい分だけ飲ませてあげることがポイントです。

応急処置後に動物病院を受診する

応急処置としてワンちゃんの体を冷やしたら、動物病院に連絡を入れすぐに連れて行ってあげましょう。

たとえワンちゃんの状態が安定してきたとしても必ず動物病院を受診するようにしてください。目立った症状が見えなくても、内臓にダメージを受けており重大な障害につながってしまう可能性があります。

また移動中にも体温が上がらぬよう工夫を忘れずに。熱中症を再発しては元も子もありません。首元・わきの下・内股のつけねといった部分に濡れたタオルを当て、車での移動時にはエアコンによる温度管理を忘れずに行いましょう。

熱中症にならないために

ここまで熱中症の対応について紹介してきましたが何はともあれ一番重要なことは、”愛犬を熱中症にさせないこと”です。肝に銘じてください。

たとえ室内でも暑さ対策を

普段室内で過ごすことが多いポメラニアン。ところが、気温が高くジメジメとして湿度も高い日本の夏というのは、室内だからといって油断は大敵です。

暑さに弱く体の小さなポメラニアンは、ちょっとしたことが原因で熱中症になってしまい死に至る恐れもあります。

室内だからと言って暑さ対策を怠るのではなく、しっかりと工夫をし、ワンちゃんが快適に過ごせる環境をつくってあげることが大切です。

日中の外出は控える

ポメラニアンの体高は地面からおよそ30cmと、われわれ人間と比べ地面からの距離が近いです。そのため直射日光の影響はもちろんですが、照り返しの影響も強く受けるというわけです。そういったこともあり、ワンちゃんは人間が感じているよりも暑い環境に見舞われているのです。

夏の日中ともなると気温は35℃を超えるのが当たり前。場合によっては40℃近くにも気温が上昇する地域もありますよね。人間だって熱中症の危険があります。そんな状況で外出するということはワンちゃんにとってたまったもんではありません。簡単に熱中症に陥ってしまいます。

夏場は散歩の時間を工夫するなど、日中の外出は絶対に控えるようにしましょう。

【危険】意外と多い車内でのお留守番

「少しの時間だから」
「日陰に駐車したから」

こういった飼い主の無知な行動により、車内に放置されたワンちゃんが熱中症で亡くなってしまう事例が多くみられます。

少しの時間だろうが日陰だろうがそんなことはあまり関係ありません。夏の日中に放置された車内の気温は瞬く間に上昇していきます。

どうしても車内で待たせなければならないときは、車内の温度が上がらないように、エンジンを切らずにエアコンを使用するようにしましょう。ただ、それでもワンちゃんだけでお留守番させるのはよくありません。誰か一人でも車内に残ってあげて下さい。

愛犬を守ることができるのは飼い主のあなた

熱中症は処置が遅れれば「死」に至る恐れがあるとても危険な状態。重症化する前の初期症状にいかに気づいてあげられるか、またいかに適切な応急処置を施してあげることができるかがとても重要になってきます。

その上いかに熱中症にさせない環境をつくってあげられるのかということも飼い主さんの大きな使命です。

つまり、大切な愛犬を守ることができるのはまぎれもなく飼い主のあなたなのです。ワンちゃんを苦しませないためにも、飼い主としての自覚を忘れずに日頃から生活していただければと思います。