【報ステ】ダルビッシュ×田中将大×工藤公康スペシャル対談~動画をご覧になれなかった方たちへ~

2014年12月23日・24日 報道ステーションの企画で2夜連続で放送された『ダルビッシュ×田中将大×工藤公康スペシャル対談』の内容をまとめました。

動画は載せられませんので、対談を文字に起こしました。
少々読みづらいところもあるかと思いますがご容赦ください。

とても興味深い対談内容であったのでこれは残しておきたいと思いました。




2014年12月23日放送

今年の成績について

工藤「まずは田中さんから、今年の成績について振り返ってください」

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マー「前半は順調に投げられていたんですけど、怪我で長引いてしまって後半大事な所で全く仕事ができませんでした。勝ち星どうこうというより先発の試合数だったりイニング数を投げられなければいけませんでした。」

ダル「僕は最初、“抑えなきゃ”とか、“自分の力見せなきゃ”っていう感じだったんですけど、(田中には)そういう感じはなかった。20試合で13勝はスゴイ。」

工藤「それでは次はダルビッシュさんの今シーズンを振り返ってみようと思います。」

ダル「出さないでください(笑)」

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工藤「やっぱり目を引くのは3年連続2桁勝利をされていること。」

ダル「勝つ人はどんだけ防御率悪くても勝つ。だから防御率は気にしていない。今年は8月に怪我をしました。今までの野球生活の中でここまで離脱したことはなかったので、年中通して投げたいという思いが強くなりました。」

工藤「田中投手から見て、ダルビッシュ投手の3年間の成績はいかがですか?」

マー「いや…うらやましいぐらい三振取ってるなって…。」

ダル「お前フォアボールのこと責めたいんやろ(笑)」

マー「そうですね、フォアボールは多すぎますね(笑)」

SFFについて

工藤「スプリットはメジャーで投げる人が少ないと思うんですけど、いかがですか?」

マー「そうですね…でも縦に速い球で落とすピッチャーって増えてませんか?」

ダル「それは日本のピッチャーが落とす球投げてみんな振るからさ、マネはしてきてると思う、若干。それにお前(田中)のスプリットは落ち方が違うから。」

工藤「落ち方が違うというのは?」

ダル「良いスプリットを投げるピッチャーでもバッターは途中からスプリットって分かるじゃないですか。バッターはみんな振り出すポイントがあって、(田中のボールは)そこで真っ直ぐみたいにグッと伸びてくる。じゃないとこんな低めのありえないワンバンを振るわけがないんですよ。」

工藤「ダルビッシュさんも投げますよね、スプリット」

ダル「日本で一時期投げてたんですけど落ちなくなってきてやめて、今年のシーズン中田中に1回教えてもらったんです。」

工藤「それはダルビッシュさんの方から?」

ダル「僕からだったと思います。」

工藤「ボールを実際に使って?」

ダル「いえ、メールで(笑)昼に聞いてその日のナイターで投げました。たしか三振3つくらい取りました(笑)」

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ダル「手首使わんって言ってたっけ?」

マー「はい、手首はねかさないで、このまま投げる。押し込む感じで投げる。“抜く”とかではなく、持った状態で投げる。」

ダル「次の試合もスプリット投げてよかったんですけど、その次悪くなってやめました(笑)」

マー「それでも抑えられるボール持ってますもんね、いっぱい(笑)」

ダル「お前もスプリットなくても抑えられると思ってるでしょ」

マー「だから(ダルビッシュの)10勝のうち1勝は僕のおかげです(笑)」

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ダル「まあ…それはなんとも言えない(笑)」

工藤「普通の人って練習を積み重ねて、段々落ちるようになってきて、ブルペンで投げて、さぁ試合で投げてみようかってなると思うんですけど、なんかやり方だけ教わってすぐものにしているように映るんですけど」

ダル「効率の問題じゃないですか?ようするに、ブルペンでめちゃくちゃ練習して、いいフォークだと思ってもバッターから見たらいいフォークじゃない可能性があるじゃないですか。だったら試合でいきなり投げてみた方が効率がいい。」

工藤「田中さんも同じですか?」

マー「そうですね、基本的には。僕もスプリット投げ始めたのは雑誌で見てブルペンで1回試して次の試合ですぐ投げてました。結局は試合で使わないとわからないし、いくら練習でできても意味ないのですぐ試合で使っちゃいますね。」

ダルビッシュが見た田中の変化

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ダル「ひじを痛めてからスプリット変えた?にぎり。」

マー「変えてないです。」

ダル「変えてない?映像で見たとき変化の仕方がちょっと変わってたから」

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ダル「どっちにしろ落ちる場所はあまり変わってないから全く問題ないし。ひじのことを考えて自分で変えたのかな~と思って。」

工藤「どう変えたんですか?」

マー「変えてないです(笑)握りは。握り“は”。」

ダル「こいつ言わないんですよ、自分のこと。恥ずかしいんだと思うんですよね(ひじをかばって投げていることを)」

工藤「(ダルビッシュは)田中投手を見る目が違いますよね、なんだか弟のようで。田中投手は自分のピッチングを見ていい投手だとは思いませんか?」

マー「いやいや、比較されている対象がダルさんなのでなんとも思わないです。」

ダル「いや、俺のこと上げてるのか落としてるのか分からへん(笑)」

マー「上げてるんですよ!(笑)」

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ダル「まあ、ヤンキースでやるのとレンジャーズでやるのではプレッシャーが違いますから。」

マー「弱かったですよ~今年は」

ダル「でもTシャツかっこいいやん」

マー「いります?(笑)」

ダル「レンジャーズなんて[T]だけやん!ヤンキースはNとYとナイキのマークあるやん!」

マー「いります?(笑)」

ダル「いや 大丈夫」

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2014年12月24日放送

二人を襲ったひじの故障の原因は

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工藤「海外のピッチャーのすごいところはどこですか」

マー「1年間ローテーションを守ることはすごいと思います。」

ダル「本当に強いよ、体が。」

★ダルビッシュ:右ひじ炎症(8月戦線離脱)
★田中将大:右ひじ靭帯部分断裂(7月戦線離脱)

工藤「メジャーの登板間隔、中4日というのは日本人だけではなくアメリカの選手からも短いという声が出ていると聞きますが。」

ダル「それははっきり言って短いですよね。それに人によって“回復力”は違いますし、確かに中4日で十分だって言う奴もいますが、そういう怪物レベルに合わせてしまうとみんなが壊れてしまうんで、そうではないということを言いたい。」

工藤「それは1日の球数よりも登板間隔の方が大きいということですか?」

ダル「そういうことですね。」

工藤「最適な登板間隔ってありますか?」

ダル「中5日。中4日でもいいんですけどそれがずっと続くのはちょっと…」

マー「今年初めて(中4日を)やったんですけど、中4日と5日では自分の中では大きな違いがありました。コンディション的には中5日の方が安定して投げられると感じます。4日だとちょっとムラがある。」

工藤「アメリカでは、日本でたくさん投げてきたから日本人はケガをするという言い方をされるんですけど、アメリカの選手の方がよっぽどトミー・ジョン手術(靭帯再建手術)をしている選手が多いなって思ってしまうんですけど。」

ダル「高校野球も投げすぎだし、プロ野球も投げすぎだと思います。アメリカは(靭帯が)ちょっと切れてるだけですぐ手術をする文化があるんです。20%でも30%でも切れてしまう(損傷してしまう)と靭帯は絶対に再生しないので、投げ続ければいずれ切れてしまうんです。そうだったらちょっとでも痛みがあるのなら今のうちに縫い合わせて手術した方が強くなるし、球団にとってもリスクを背負わなくてもいいことになるんです。」

工藤「田中選手はひじをやられて手術は考えられました?」

マー「診断結果が出て(手術が頭を)よぎりましたけど、そこに関してはもうドクターの言われたとおりにやるしかないなと思っていました。」

大谷翔平について

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工藤「今日本に162km/hを出す二刀流の大谷選手というのがいるんですけど、ダルビッシュさんご覧になっていかがですか?」

ダル「速いですね」

工藤「どうしてこんな速い球を投げられるんだと思います?」

ダル「筋力的な瞬発力が優位で、(ボールに力を)伝えるのがうまいんじゃないですか。どう思う?」

マー「去年対戦する機会とかあったんですけど、ピッチャーとして今年ここまで良くなっているのは正直驚きました。すごい成長スピードだなと。」

工藤「具体的に去年と比べて良くなったとこってどこだと思います?」

マー「まずコントロールが良くなりましたよね。以前はコントロールというより球威で抑えてるイメージでしたけど改善されていると思います。」

工藤「足を上げて出て行くところはダルビッシュ投手を参考にさせていただいていると話していましたよ。」

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ダル「似てますね。」

マー「セットのとことかそっくりじゃないですか。」

ダル「スプリットお前の握りマネしてるんちゃう?なんかそんな気するわ。」

大谷翔平の二刀流について

マー「僕は去年から本人にも言ってますが、なかなかできることではないんで納得いくまでやったらいいんじゃないかなとは思います。たださっき言ったようにピッチャーとしてすごくステップアップしているのでピッチャー一本でも見てみたいなと思います。」

工藤「ダルビッシュさんは?」

ダル「日本の球界とかの人気を考えれば、もちろん面白いでしょうし興味がある。ただ本人がメジャーに行きたいと思った時はこれは絶対足を引っ張ることになると思う。二刀流では絶対メジャーに行けませんから。本人のことを考えるのであれば、“日本ハムは”考えなければいけない」

工藤「どちらかに絞るんでしたらダルビッシュさんはどっちに?」

ダル「それはピッチャーですよ。パワーがある、肩が強い、足速いとかいうやつなんていくらでもいますよ。そこで勝負はなかなかできません。No.1になれる可能性があるとしたらピッチャー。一般の人に【大谷=??】と聞いたら大体の人が【大谷=160km/h】と答えるでしょ。【大谷=高い放物線のホームラン】とは絶対に言わないですから。それが答えですよ。」

工藤「私もピッチャーの方がいいなとは思います。」

ダル「二刀流は確かに面白いですけど、200イニング投げて、200個三振とって18勝して160km/h出すピッチャーも十分おもしろいですよ。もともとの出発がメジャー行くって言ってたんだから本心はメジャー行きたいに決まってる。どっちかに絞らなければメジャーには行けないから」

工藤「大谷投手へアドバイスか何かあれば。」

ダル「体の先を中心に投げてしまうと、160km/h出しても当てられてしまう。体の中心を軸にして投げられるようになれば当たらなくなる。“質(キレ)”ね。」

工藤「末端で投げるということですか」

ダル「そうですね、体の中心を軸にして末端は脱力している状態で投げないと“キレのある球”っていうのは絶対に投げられない。今の投げ方だとキレのない球になってしまう。」

工藤「下半身の使い方も含めて固さがあるということですね。」

ダル「体自体が強くなっていけばもっと自由な動きができると思うので、そのときにどう動きたいか“自分で考えて”動けないと…。こいつ(田中)はもともとそういうやつでしたから」

マー「え??僕できてます??」

ダル「お前は股関節の使い方がうまいから。」

工藤「何年後かにはまたすごいピッチャーがメジャーに行くかもしれませんが。」

ダル「ヤンキースやろうな」

マー「僕はそのときヤンキースにいるかどうかわからない(笑)」

ダル「ヤンキースの大エースやないかそのときは(笑)」

工藤「僕は何よりケガをしてほしくない、一年。そしてもし来年ここに来ることがあったら…笑」

マー「来年はいないんですもんね(笑)」

工藤「いやいや…(笑)」

ダル&マー「おめでとうございます」

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以上、『ダルビッシュ×田中将大×工藤公康スペシャル対談』の模様でした~。

2015年のNPBもMLBも目が離せません!